2016年01月
サハラ砂漠の大きな耳介を持った小さなキツネ「フェネック」
越前と若狭の旅 その21 越前大野の俵屋旅館に宿泊
再び越前大野の町に戻って大雨の中街中を少し散策したが、そのことは省略する。
今夜は越前大野で泊まることとし、宿は1泊2食付き6264円の格安料金の俵屋旅館とした。
この宿の創業は天保元年(1830年)とのことで、まるで時代劇に登場するような寺小屋風の木造の2階建ての建物が印象的で、玄関の庇が大きく張り出していた。
長い間風雪に耐えてきた木の看板は犬養毅が書いたと言われていて、看板を横目にして玄関へ入った。
部屋に入ったが、古いことを除けばたいへん立派な造りである。
部屋のベランダから眺めた庭も、何処かの時代にタイムスリップをしたかのような歴史を感じさせる。
時代を重ねた趣と格調のある客室は古き良き時代の余情を感じさせる。
昭和の頃にはここに、水上勉、柴田錬三郎、三好達治、半村良、立花隆などが宿泊し、多くの偉人達にも愛されていたという。
廊下や風呂や部屋の入口は老朽化が進んだためだろうか、新しく改装されていた。
そして夕食であるが、今日はどうやら僕一人の客ということで、ずいぶん立派な部屋で食事となった。
部屋は福禄寿の掛け軸や動物の置物などがあり、調度品も古いが拡張の高そうなものだった。
それに比して、食事の方は値段相応のものが出ていて、ちょっと物足りなかった。
翌日の朝飯もいたって質素だったが、夕飯とは別の部屋が用意され、気分よく食事が出来た。
俵屋は古くて少々汚れていることを除けば、贅沢過ぎるほどの部屋が食事の際に用意されていて、総合的には満足できる宿だった。